遠山郷のマッターホルン戸倉山登山
    
                                     (1,167m)          17.4.24

                                                  参加者    福沢(君)、原(恵)
                                                         赤羽目


           戸倉山は天竜川と南アルプスに挟まれた伊那山地にあり、JR平岡駅から見ると山頂のとんが
          った様態から遠山郷のマッターホルンと呼ばれております。毎年4月20日頃にミツバツツジと山
         頂付近のアカヤシオが見頃を迎えるとの情報を、遠山山の会の方からいただきました。
           今回は2名の女性山岳部員の参加もあり、満開の花に感激し好天にも恵まれ、みんな大満足
         でありました。

            
            
JR平岡駅からの戸倉山 望遠400mm      飯島発電所付近 ここから入る 奥が戸倉山 

           
南信濃村和田と天龍村平岡の中間にある飯島発電所から、名田熊沢に沿って狭い道を2キロ
          程上がると車道は終わります。(軽自動車で車高が高い車がお勧め)車は終点に数台置けます。

             
           
登山口(谷京峠、戸倉山登山口の案内板あり)      遠山さん宅を過ぎるとお茶畑が現れる

          
登山口を9時半出発。赤松林の中のきれいに整備された道を登る。この上に人が住んでいる
          家があると同行の二人に話すとかなり驚いたようでした。登ること15分、左の奥の方に家を発見
          さらに右上に遠山邸が見えた。遠山さん宅入口に谷京峠と戸倉山への案内板があり、戸倉山へ
          は遠山さんの庭を通らねば行けない。おはようございますと挨拶しながら通らせてもらったが、畑
          に行っておられるようで留守のようでした。少し行くとお茶畑が現れ、開拓当時の苦労が伝わって
          きました。さらに上にも桧林の中に石垣があり、後で聞いた話では桑畑や麦畑の跡との事です。
          
              
         
             
小戸倉山からの折立集落と遠山川           アカヤシオ 奥は戸倉山

          
小戸倉山まで約2時間かかり、山頂からは眼下に遠山川を見下ろせ、折立の集落、平岡の街
          までが見渡せました。天竜川側と遠山川側の両方に切れ落ちる馬の背のような尾根を行くと、頂
          上までの急な最後の登りです。ウグイスの鳴き声と満開のアカヤシオに癒され、12時15分に山
          頂に到着しました。


             
            
馬の背からいよいよ山頂への急登にかかる          戸倉山山頂 後ろは阿南・下条方面

         
山頂は展望もよく、阿南町、泰阜村、下条村、飯田方面を見渡せ、恵那山から南駒ケ岳までの
        中央アルプス連峰と、真っ白な御岳も見ることが出来ました。反対側は南アルプスの聖岳が見ら
        れ、アカヤシオ、ミツバツツジ、ヤマザクラを見ながらのお昼は最高のお花見となりました。


             
              
      山頂からの聖岳                山頂付近のアカヤシオ 奥に中ア南駒が見える
              
          
山頂からさらに稜線を奥に行くとアカヤシオの花が見事で、幹の直径が25センチくらいの高さが
         5〜6mの木があります。十二分に花を満喫し頂上を後にしました。

            
               
             
山頂からの中央アルプス方面 左奥は御岳            お二人には大変感激してもらえました

           
山頂からの下りは転げ落ちそうでしたが、ストックで支え無事下りました。遠山さん宅まで来ると
       
見ず知らずの私たち3人に奥さんがお茶を勧めて下さり、遠慮なくいただいて来ました。ご主人は今
        年96才、奥さんも85才くらいでしょうか。二人きりで生活され、和田に息子さん夫婦がおられますが、
        山の中の生活の方が楽しいとの事。奥さんは年をとってから、和田の街には年に3回ほどしか行か
        ないと聞いてびっくり。ご主人は松の木を材料に、小鳥の彫刻が趣味のようでいくつも見事な作品が
        ありました。かぐらの湯でお土産に売ってもらったらとどうかと言ったところ、愛着があってか売らない
        のだと奥さんが話してくれました。プロパンガスの40キロボンベも自分で台車に載せ、車道終点から
        上げるのだそうで、腰も曲がらずしっかりとした姿勢はとても96才とは思えませんでした。また来てや
        と言われ、暖かい昔の人の心に出会え、今回の山行きは大変意義あるものでした。

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